新党「12(ワンニャン)平和党」の代表に就任し会見するデヴィ夫人(撮影・滝沢徹郎)
タレント活動や動物愛護など慈善活動で知られるデヴィ夫人ことデヴィ・スカルノ氏(85)は12日、東京都内で記者会見し、日本初の犬猫保護政策に特化した新党「12(ワンニャン)平和党」の結成を正式に発表した。今夏の参院選に向けて候補者擁立作業に入っており、自ら比例代表に立候補する準備を進めていることも明かした。 日本国籍だったが、インドネシアのスカルノ大統領(当時)と結婚し、1962年(昭37)以降はインドネシア国籍という。立候補の条件を満たすため、昨年10月から日本国籍取得の申請を行っているとし「一大決心をした。日本国籍に戻った時点で、立候補しようと思っている。間に合うかどうかは法務大臣次第」と述べた。日本国籍が取得できれば「スカルノ・デヴィ」として、立候補するという。 参院選で訴える「12の犬猫政策」も発表し、日本国内の一部店舗で確認されている犬猫食用の禁止に向けた明確な法制化が「いちばんの目標」と述べた。共同代表を務める実業家の堀池宏氏を通じて食用の実態を知り「ショックだった。我が国では関心が低いかもしれないが、国民のみなさまに理解され禁止法を成立させたい」とも訴えた。 大統領夫人時代、軍部によるクーデターも経験。「私の人生は戦争、敗戦、クーデター、動乱とまさに波瀾(はらん)万丈でした。今回、人生の集大成として政界に一石を投じようと立ち上がった」と、犬猫政策に特化したワンイシュー政党立ち上げの背景を説明。タレント活動への影響を問う質問も出たが、「致し方ない」と語った。 一方、昨年の東京都知事選で石丸伸二氏(42)の選挙を仕切った選挙プランナーで、今回打診を受けて党の選対委員長に就いた藤川晋之助氏(71)は「夫人は、よく決断していただいた」と述べ、参院選は比例代表と都市部の選挙区に30人規模を擁立する考えを表明。「最低2~3議席。できれば5議席を取りたい」と意気込み、デヴィ夫人以外の著名人の擁立も示唆した。今後、公募も行い、4月ごろ第1次公認候補を発表する。 藤川氏は昨年の都知事選で、SNSも駆使した戦術で石丸氏を次点にまで押し上げた。会見後の取材会では「戦略を十分に練りたいが、選挙はSNSを使っても、どぶ板だ。ムードで票が入るとは思っていない」と語った。 「選挙の神様」と呼ばれ、これまで146回の選挙を手掛けた。今回、高い知名度を持つデヴィ夫人とタッグを組み、注目度の高い選挙になることから、藤川氏も「私にとっても集大成だ。必ず勝ってみせる」と述べた。「石丸さんのファンの人からは、石丸さんではなく、なぜデヴィさんのところに行くんだと。ネットでぼろくそに書かれている」と、苦笑いする場面もあった。【中山知子】
*******
****************************************************************************
*******
****************************************************************************