パナソニックは、経営改革についての説明会を開催。テレビ事業などを課題事業と位置づけ、抜本的な改革を行って経営改善を図るとした。 会見で公開された資料 同社では、「テレビ事業」「産業デバイス事業」「メカトロニクス事業」「キッチンアプライアンス事業」の4事業をグループの中での課題事業と位置づけ、楠見雄規CEOが「事業あるいは商品・地域からの撤退、ベストオーナーへの事業譲渡を含む抜本的な改革を通じて、2026年度末までには課題事業を一掃する」と説明。 ただし、「売却という手段をとるかどうかは現時点では決定しているものではない」ともコメント。収益改善に向けて様々な方法を検討していくことの一例であるとした。また、「(仮に売却を決断をしたとしても)現時点では事業として売却を受けていただける企業はないと考えている」とも述べた。 楠見氏はまた、「私自身、テレビ事業を担当してきたということでセンチメンタルな部分も無きにしもあらずだが、高収益な事業の塊にしていくためにはやり方を大きく見直していかないといけない」と説明。 「今まで進めてきたテレビの改革においても外部に頼ることで自らの固定費を下げるというのはやってきていること。そういったところをもっと徹底して進めるのがテレビの改革になってくると考えている」と語った。 なお、テレビ以外の家電事業も「再建事業・事業立地見極め事業」に位置づけ。グループに分散する家電事業を集約・事業会社化してリソースを適正化することなどで再建を図っていくとした。 また、物流やエネルギーなどのソリューション事業を注力分野に位置づけ、同領域のシナジー創出のために、現在のパナソニック株式会社を発展的に解消すると発表。家電販売などBtoC事業を「スマートライフ社」に集約するほか、BtoB領域では「空質空調・直品流通社」「エレクトリックワークス社」(※社名はいずれも仮のもの)などに事業会社化し、自主責任経営を加速するという。 楠見氏は、家電事業について「誤解しないでほしいが、家電事業は我々にとって非常に大事な事業」だとコメント。「そのためにも高収益にしないといけないし、大鉈を振るう部分は大鉈を振るう必要があるということだ」と語った。
編集部:小野佳希
*******
****************************************************************************
*******
****************************************************************************